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2015年2月 3日 (火)

国立文楽劇場<初春文楽公演>第2部

1月4日

 日吉丸稚桜(ひよしまるわかきのさくら) 駒木山城中の段

 冥途の飛脚(めいどのひきゃく) 淡路町の段/封印切の段/道行相合かご

201501bunraku

 昨年5月住大夫、7月源大夫の相次ぐ引退で、に人間国宝がいなくなってさびしくなったが、4月に人形遣いの吉田玉女が玉男を襲名することになり、また会期中には今年度文楽劇場の文楽公演が史上最高の大入りとなるとの報が入り、久々の明るい知らせが届いての、新春公演。

 「冥途の飛脚」は、「新口村の段」を省いての上演で、ちょっと尻切れとんぼの感もあったが、封印切の段の嶋大夫が味のあるドラマを見せて充実していた。

 嶋大夫は、少なくなってしまった切場語りの一人。ひところ、客の顔を見ながらからだを揺する癖が気になり、また作品によっては「熱演」過ぎ過剰さが鼻につくように思え、ちょっと苦手な太夫だったが、最近はすんなり入り込めるようになった。いつの間にか80歳を過ぎ、前回の公演でも一部休演があった。杉本文楽 にも出演するなど、意欲的な活動を重ねており、人気も高い。集大成の充実期に入っているようだ。

 「駒木山城中の段」については、「実は」「実は」の重ね打ちにいささか辟易。この無理な設定や展開をねじ伏せるだけの至芸を期待すべきなのだろうか。

 最近の公演ではよく感じるのだが、今回で言えば睦大夫、咲甫大夫あたりの中堅どころの成長が頼もしい。切場語りが嶋大夫と咲大夫の2人しかいなくなった現在、「奥」を受け持っている太夫の昇格、中堅層からの思い切った抜擢などの押上げがあってこそ、舞台の厚みが増してくると思われる。

 外部から指摘されるまでもなく、シェイクスピアの翻案、三谷幸喜への脚本依頼など意欲的な試みが続いている一方、襲名披露公演となる四月公演は古典で固めた本格的なラインナップで、楽しみ。

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