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2015年9月10日 (木)

法村友井バレエ団第14回アルカイック定期公演

2015年6月7日

「フランチェスカ・ダ・リミニ」(音楽:チャイコフスキー、振付:友井唯起子)
「パキータ」(音楽:ミンクス、振付:法村圭緒)
「ボレロ」(音楽:ラヴェル、振付:法村牧緒)

あましんアルカイックホール(尼崎市・昭和通)

Houmura
 『パキータ』で法村圭緒の気品あふれる姿にふれた後、悲恋物の中篇『フランチェスカ・ダ・リミニ』、フランチェスカ法村珠里の成長ぶりが注目された作品だが、醜い兄ジョヴァンニの今村泰典、ハンサムな弟今井大輔ともに、見ごたえがあった。

 政略結婚させられそうになった相手ジョヴァンニは勇猛な戦士だが、容姿が醜く、フランチェスカが嫌がっているというので、父親らは弟パオロ(史実ではこの時既婚で、子供もいた)を代理人として結婚式を挙げさせる。しかし、または当然二人は恋に落ちてしまい、ジョヴァンニに殺害される。皆実在の人物で、ダンテ『神曲』をはじめ、戯曲やオペラ、音楽など様々な芸術作品に結実している。 『神曲 地獄篇』では二人は地獄に落ち、永遠に黒い風に吹かれ、漂い続ける。

Limini

 三者共に、激情に駆られるピークとして結末を迎えるのが、バレエ作品としてロマンティックかつドラマティックで、シンプルに美しい舞台に仕上がっていた。今井は史実は別としてノーブルな王子様のスタイルを、着実なテクニックで演じ通した。法村珠里も直線的な激情がよく表われていたが、道ならぬ恋であることを知る前と後とのコントラスト、揺れを見たかったようにも思う。

 法村牧緒振付の「ボレロ」は、ロシア公演で絶賛された作品だそうで、スパニッシュなスタイルを打ち出し、おそらくはベジャールを意識しないことを課して創ったと思われる作品。ドラマティックな昂揚については、音楽と舞台の装置や効果、照明、人数にゆだね、堤本麻起子、中内綾美、今村泰典をはじめとしたダンサーは、意外に終始クールできっちりと正確なテクニックを見せることに終始しているのが、特徴的な作品だったように思う。
Bolero

(写真は、撮影:尾鼻文雄、Dance Cubeチャコットウェブマガジンから)

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