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2020年4月

2020年4月21日 (火)

今さらですが、2017年回顧アンケート

「シアターアーツ」誌に寄せた、2017年の年間回顧アンケート。

少し懐かしい。

 

(1)順位なし
・akakilike「シスター・コンプレックス・シンドローム」
・KIKIKIKIKIKI「悲劇的」
・木ノ下歌舞伎「東海道四谷怪談-通し上演-」
・サイトウマコト「廃の市」
・宝塚歌劇団宙組「神々の土地」
(2)
・斉藤綾子(斉藤ダンス工房)
・堤悠輔(貞松浜田バレエ団)
・礼真琴(宝塚歌劇団星組)
(3)
「息をまめる」(11月、西宮市甲東ホール)
高野裕子
(4)
田村興一郎
(5)
 20代から30代前半のダンサー、振付家の躍進・充実が目立つ一年だった。
 京都造形芸術大学出身のきたまり(KIKIKIKIKIKI)、倉田翠(akakilike)、田村興一郎(横浜ダンスコレクション2016最優秀新人賞)をはじめ、木ノ下裕一も含めて、一つの枠には収まらない激しく破壊的な創造力を持っている。神戸の国内ダンス留学から続々と異能が輩出されているのも、楽しみだ。
 斉藤綾子はこれまで父親であるサイトウマコトの作品を中心に、関西のバレエ団によるコンテンポラリー作品で活動することが多かったが、きたまりのマーラー連作「悲劇的」や多田淳之介「RE/PLAY Dance Edit」(11月、京都芸術センター)で強靭なしなやかさと、不思議な微笑にまとわりつく狂気すれすれの空気で多くを魅了し、今後活躍の場が増えてくるだろう。
 堤悠輔はダンサーとしてだけでなく、歴史あるバレエ団の現代作品への挑戦を、総監督として見事に成功させている。
 宝塚歌劇では、「神々の土地」の演出家・上田久美子作品のレベルの高さが驚くべきほどだ。決して実らぬ思いの痛切を、美しい舞台構成で永遠へと昇華させる力がある。礼真琴は「阿弖流為」がすさまじかった。
 高野裕子はつかみどころのない独特なスタンスで、様々なコラボレーションを行ない、ダンスによってふんわりとコミュニティを作り、空間に寄り添っていわゆるサイト・スペシフィックな世界を「まるっ」とこしらえる。どこで何をやっているのか、目が離せない。
(6)150本

 

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